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固定資産税は「評価点」で決まる
固定資産税は建築費ではなく、総務省の「固定資産評価基準」に基づいて計算されます。
屋根材についても仕上げごとに評点単価が決まっており、㎡数を掛け算して「評価点」が算出されます。
令和6年基準によると:
- ガルバリウム鋼板屋根(鋼板平板) … 5,290点/㎡
- 建材型ソーラーパネル(屋根一体型) … 18,480点/㎡
👉 この差が、そのまま固定資産税の差につながります。
モデルケースの条件
- 延床:32坪(約106㎡)
- 屋根面積:延床の約0.9倍として 約95㎡ と仮定
- 固定資産税率:1.4%
- 長期優良住宅の減税:新築から5年間は1/2
Step1:評価点の算出
- ガルバリウム屋根 95㎡ × 5,290点 = 502,550点
- 屋根一体型ソーラーパネル 95㎡ × 18,480点 = 1,755,600点
👉 評価点差:1,253,050点
Step2:評価額(円換算)
- ガルバリウム屋根 … 約50.3万円
- 屋根一体型ソーラー … 約175.6万円
- 評価額差 … 約125.3万円
Step3:固定資産税(年額)
- ガルバリウム屋根 … 50.3万円 × 1.4% = 7,036円/年
- 屋根一体型ソーラー … 175.6万円 × 1.4% = 24,578円/年
- 差額:年 約17,542円
Step4:減税措置(長期優良住宅)
- ガルバリウム屋根 … 約3,518円/年
- 屋根一体型ソーラー … 約12,289円/年
- 差額 … 約8,771円/年 → 5年間で 43,855円の差
Step5:35年・40年スパン(経年減価あり)
評価額は25年で20%水準に下がり、その後横ばい。
- 35年間の累計差:およそ28〜30万円
- 40年間の累計差:およそ30〜32万円
まとめ
長期で見ると、40年間で 30万円前後の差額となりました。
これを大きいと捉えるのか。40年間で考えるなら大した額ではないと考えるのかは人それぞれかなと思います。
評価額の差を見るとびっくりしてしまいますが、長期優良住宅なら5年間減額措置がありますし、評価額は年々下がるのでそこまでの差額ではないかと思います。
屋根一体型だとその分より多くのパネルを載せられて発電量も増えるのでその恩恵がどれだけあるかにもよって選択の判断になるかもしれませんね。