耐震等級3と等級3「相当」って何?違いやメリット・デメリットを徹底解説!

耐震等級3相当って何?
  • URLをコピーしました!
目次

「耐震等級3」と「等級3相当」って何が違うの?

あのハウスメーカー耐震等級3相当って言ってたけど「相当」って何?耐震等級3と「相当」って違うの?

実は「耐震等級3」と言っても、2種類あるんです。

  • 構造計算(許容応力度計算)で耐震等級3
  • 壁量計算で耐震等級3 (耐震等級3相当)

この2つに分けられます。


耐震等級3と3相当の違いを表でチェック!

正式な等級3(構造計算)等級3相当(壁量計算)
計算方法構造計算(許容応力度計算)
建物全体の力の流れを厳密に計算(中・大規模建築と同様)
壁量計算
主に木造2階建て以下で使われる簡易計算
認定第三者評価あり(性能評価書)評価書なし
地震保険割引◎ 最大50%割引適用あり△ 割引適用外が多い
間取り自由度◎ 吹き抜け・大開口も対応可能△ 壁配置に制限あり
コスト△+20~40万円程度(目安)◎ 追加費用なしが多い

それぞれのメリット・デメリットを整理すると

構造計算による「正式な耐震等級3」のメリット・デメリット

メリットデメリット
第三者による性能評価書がもらえる
地震保険料が大幅に安くなる
資産価値としても評価されやすい
計算や評価に費用がかかる(+20~40万円)
対応していないハウスメーカーもある

壁量計算の「耐震等級3相当」のメリット・デメリット

メリットデメリット
コストを抑えやすい
多くのハウスメーカーで対応可
設計スピードが早い
評価書がないので公的証明に弱い
地震保険や補助金の対象外になる場合も
壁の量や配置の制限があるため、間取りに制約が出やすい

構造計算による「正式な耐震等級3」の方が第三者による性能評価がもらえるのでより強い安心材料になりますがその分費用がかかり、壁量計算の「耐震等級3相当」だと地震保険の割引対象外になります。

耐震等級3は費用かけても取得した方が良い?地震保険の割引で元取れるの?

地震保険の割引率

地震保険は耐震等級によって保険料の割引率がかわります。

耐震等級割引率
耐震等級110%
耐震等級230%
耐震等級350%

地震保険の世界において耐震等級3相当は耐震等級1にも該当しません。

構造計算の耐震等級3と耐震等級3相当の地震保険料比較

前提条件

条件項目内容
建物の保険金額2,000万円(H構造・木造住宅)
家財の保険金額500万円
地域地震リスク中程度(例:福島県など)
加入期間5年 or 10年契約(分かりやすく試算)
耐震等級等級3(評価書付き)

年間の地震保険料(ざっくり目安)

条件内容割引なし耐震等級3(50%割引)
建物(2,000万円)約56,000円/年約28,000円/年
家財(500万円)約14,000円/年約7,000円/年
合計約70,000円/年約35,000円/年

契約年数ごとの節約額

契約期間地震保険割引なし構造計算で耐震等級3(50%割引)節約額
5年契約約350,000円約175,000円約175,000円
10年契約約700,000円約350,000円約350,000円

35年住むと仮定して、単純計算で約1,225,000円地震保険料を節約できることになります。

つまり35年住む家であれば、耐震等級3の取得のためにこれだけの金額をかけても元を取れるということになります。
また、この試算は保険料が変わらないと仮定して算出されていますが、地震保険の保険料率(=保険料の単価)は、35年間の長期スパンで見ると「上がる可能性が高い」と考えられています。50%の割引が続くのであればさらにメリットは増えます。

地震保険の加入は任意ですが日本は地震大国。
特に東北は東日本大震災の記憶も強いので地震保険は必須と言えます。
長く住む家であれば構造計算の耐震等級3は取得しておいて損はないのでは思います。

では耐震等級3相当はダメなの?

結論そうとも限りません。

「耐震等級3相当」は耐震性能は担保されていて安心して良いものと、そうでないものがあります。
大井建設さんが下記動画で解説してくださってます。

不安を煽られてしまうサムネイルですが、動画の9:10から信じても良い「耐震等級3相当」についてお話しされています。

構造計算自体は行なっていて、申請は行なっていないケースの耐震等級3相当は安心して大丈夫とのことです。
なので「耐震等級3相当」のメーカーさんを選ぶ場合は構造計算はされているのか確認することをお勧めします。

結論どっちがすすめなのか

何を取るのか、その人の状況と考え方によって異なります

  • 長く住む予定。地震保険の費用を抑えたい。地震に強く、将来の資産価値も考えたい。
    構造計算で耐震等級3がおすすめ!
  • 建物のコストを抑える方が優先。住み替える予定あり。もしくは老後の終の住処。
    等級3相当でも十分安全なケースあり
    ※構造計算自体はしているのか確認推奨

先ほど耐震等級3の取得にかかる費用は「+20~40万円程度(目安)」と表に記載しましたが、これは構造計算や申請費用、事務手数料の話です。実際は家のグレードを上げなければならないケースもあるかと思いますのでご注意ください。

ただ耐震等級3の取得のために建築価格も上がるということは、もとは「信じて良い耐震等級3相当」の条件を満たしていない家だったということになるかと思いますので、コストかけた方が安心して住める家になるかと思います。

ご自身の候補のハウスメーカー、工務店の見積もりを比較して、地震保険料のメリットを考慮に入れてどちらを選ぶか検討してみてください!

構造計算の耐震等級3の家にしたい場合の確認事項

  1. ハウスメーカーに「設計住宅性能評価書が出るか確認」
  2. 構造計算(許容応力度計算)をしていますか?」と聞く
  3. 地震保険の割引対象かどうかも要確認!

これらを確認しておけば安心です!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次